2004年(平成16年)3月3日、私はやっと入院することが出来ました。そしてこの日は忘れもしない、私が肝臓ガンの告知を受けた日でもありました。
入院して一息ついたのも束の間、この日はCT検査の結果を聞く日でもありました。
私は黄疸の症状や疲れ、ダルさなど自分の体調不良が日に日に酷くなっていました。
黄疸の痒みは相変わらず『トクホンチール』と『ムヒ』で毎日身体に刷り込むように塗り続けていました。
また、入院する数日前から原因不明の下痢、そして腹痛が続いていたのも私の不安をあおっていました。
そのため、検査結果が不安で不安で仕方がありませんでした。
『癌でなければ良いんだが。』私も妻も同じ気持ちでした。
『検査の結果、肝臓ガンです。』
『どうかガンではありませんように。』私は不安で仕方がありませんでした。
入院初日の夕方6時頃だったと思います。
担当の先生からCT検査の結果説明があるとの事で看護師さんに呼ばれました。
私は不安で仕方がありませんでしたが覚悟を決め、妻と一緒に看護師さんに案内されながら先生が待つ部屋へと向かいました。
部屋に入ると先生は早速、CT検査の説明をするために準備を始めました。
CT画像を見るための台に電気のスイッチを入れ、その台に私のCT画像をバシッとはめました。
『どうか癌ではありませんように。』
私はこの時も心の中で必死に祈っていました。
しかし、先生から出た言葉は全ての希望を奪い去るものでした。
『笹野さん、検査の結果ですが、肝臓がんです。』
私は『肝臓がんです。』と言う告知を受けた瞬間、【死】とい文字だけが頭の中をグルグルとしていて、何も考えられない状態でした。
頭の中が真っ白でした。
『私もガンでもうすぐ死んでしまうのだろうか。父や兄のように。』
この時の気持ちや感情は、ガンを告知された本人しか分からないと思います。
何と表現して良いのかわからない大きな絶望感のような気持ちでした。
- ⇒次ページ 7:ガン告知を受けた直後の私
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