受付をしてから『約3時間半後』、やっと私の名前が呼ばれました。

私は疲れ切った状態で診察室へ。

先生は紹介状や私のCT画像などを見ながら話し始めました。

まずは肝臓移植について多くの成功事例を話して下さいました。

そして先生が言いました。

『笹野さんの肝臓がんの腫瘍は一番大きいものが5センチ以上と思われます。その他にも右の肝臓の中に10円玉大のがんの腫瘍が3つありますね。
肝臓がんの腫瘍が5センチ以上の場合と、がんの腫瘍が4つ以上の場合、健康保険が適用されません。』

『えっ?保険が効かないって・・・?』

思いもよらぬ先生の言葉に、私と妻はぼう然としていました。

肝臓移植費用は実費の場合1,500~2,500万円

『笹野さん、肝臓がんの腫瘍が5センチ以上の場合と、腫瘍が4つ以上の場合、健康保険は適用されません。その場合は全て実費になってしまいますので、肝臓移植費用として、《1,500~2,500万円》位かかるかと思います。』

私も妻も言葉が出ませんでした。

家1件分程の費用です。我々一般人にはそうそう払える金額ではありません。

また、当時私は病人特有の『思考力低下』にも陥っていました。

身体も心も疲れ切っていたし、疲れやすくなっていたからかも知れません。

肝臓移植の費用、自分自身の事なのですがその時は、『自分の今現在の体調』の事で精一杯でした。『肝臓移植の費用、大切だけどそれよりなにより横になりたい。』みたいな状態でした。

ただでさえそんな状態でしたので、肝臓移植の費用が《1,500~2,500万円》と聞いて私の頭の中はほとんどし思考力がありませんでした。

抗がん剤でガンを小さくして保険適用内にする?!

先生はこんなこともおっしゃっていました。

『癌の腫瘍が5センチ以下の場合は健康保険が適用されて肝臓移植の費用としては約300万円位です。その他、肝臓提供者の費用もこちら側の負担になりますので別途費用は追加されますが。
また癌の腫瘍が5センチ以上の場合、健康保険が適用されませんので抗がん剤治療をして、出来る限りガン腫瘍を小さくし、保険適用の5センチ以内にしていく方法を取りたいと思います。なかなかがんの腫瘍が5センチ以下にならない場合は、強めの抗がん剤を使用してでも、健康保険適用内にすることが最善策かと思います。』
と。

それを聞き、病人特有の『思考力低下』の中で私が考えた事、それは、『今の俺の体力では癌が保険適用内の大きさになる前に抗がん剤の副作用できっと死んでしまうのではないかな。』でした。

その当時の私には決して現実的な策だとは思えませんでした。

『費用もドナーも何とかしますので肝臓移植をお願いします!』

先生から聞いた肝臓移植の話しはどれも想定外の話しばかりだったので、先生にはとにかくその場だけのうやむやな返事をする事しか出来ませんでした。

すると突然、妻が言いました。

「先生、費用は何とかします。肝臓も私が提供者(ドナー)になりますから、何とか肝臓移植をお願いします。主人を助けて下さい。」

私は何も言えませんでした。

妻はその日の内に肝臓移植の具体的な話しを進めて手続きをしました。

私は肝臓移植のため、その大学病院に入院する事になりました。

入院日は2週間後の2004年(平成16年)4月9日と決まりました。

今後の予定は大学病院からの電話を待つという事で、この日の診察は終わりました。

妻が先生に訴えました。:肝臓がん末期闘病記


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