時期ははっきり覚えていませんが、おそらくこの頃だったと思います。

妻が私にこんな事を言ってくれました。

『お父さんはもう、死なないと思うよ。』

私はそれを聞いて大きな生きる希望と勇気を持つ事が出来ました。

死の淵まで一緒に体験した妻だからこそ言える言葉で、私はこの一言にどれだけ勇気付けられたか分かりません。

この言葉のおかげで今の私があると言っても過言では無い程、私には大きな一言でした。

嫌な思いをしていた妻

『お父さんはもう、死なないと思うよ。』と言ってくれた後、妻はこんな話もしてくれました。

本当に嫌な思いばかりさせてしまったと、私は何とも言えない気持ちになりました。

『お父さんが脱水症状を起こす度に救急車で運ばれて緊急入院するでしょう、私はその度に主治医に呼ばれていたんだよ。「ご主人はもう助かりません。」っていつも言われてた。
でもね、4回目の脱水症状での緊急入院の時、先生にそれを言われた時はさすがに【もうお父さんは絶対に死なない】って思っていたし感じていたから思わず笑いながら話しを聞いちゃったんだ。
先生には「奥さん、笑っている場合じゃないですよ。」って怒られちゃったけどね。』

また、こんな話もありました。

『大学病院での肝臓移植を断ったでしょ、その当時、あの先生は大学病院にいたらしくて肝臓移植の準備を進めていた大学病院側はとても大変だったと先生が言ってたんだ。それも、まるで私達が悪い事をしたかのような言い方でね。

妻の信念と私の信念が神様に伝わったのかと感じた

『嫌な思いばかりさせてしまってごめんな。でも、もしあの時肝臓移植を受けていたら、俺はもうこの世にはいなかったかも知れないよ。それも、2,500万円と言う家一軒分位の高額な借金だけが残って。そう考えると俺が肝臓移植を断ると言う決断をした事は決して間違えではなかったと思っているよ。』

『うん。確かにそうだね。今こうしてお父さんが生きているのだから私もそう思う。』

何度も死の宣告を聞きながらも『お父さんはもう絶対に死なない。』と思っていてくれた妻の信念と、肝臓移植を断って、自分なりの代替療法『食事と健康食品等で免疫を上げる』に全てを賭けると決めた私の信念が、神様に伝わって今の私があるのかも知れないと感じていました。

『お父さんはもう死なないと思うよ。』:肝臓がん末期闘病記


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