造影剤を【3回】も注入されながら、バルーン手術は【不可】と言う私的には最悪の検査結果への落胆と、肝心な時の先生の間違いに腹立たしさを感じながら、病室に戻った直後の事でした。
突然、強烈な寒気に襲われる
病室に戻った直後、私は突然、強烈な寒気に襲われました。
あまりに突然に私がブルブルと震えだした事に妻もビックリして『お父さん!どうしたの?!』と声をかけてきましたが、私はそれに答える事すら出来ませんでした。
そんな様子を見て妻はベッドの上にあった毛布を全て私にかけてくれました。しかし、私の震えは増す一方で、妻は慌ててナースコールを押しました。
『とにかく寒いんです。もっと毛布を掛けて下さい。電気毛布があれば電気毛布もお願いします。』
看護師さんはすぐに対応してくれ、毛布を何枚も重ねた上に電気毛布も掛けてくれました。
今度は強い吐き気と腹痛に襲われる
すると今度は、突然気持ちが悪くなって強い吐き気に襲われました。
『どうしたんだろう。今度はとても気持ち悪い。吐きそうだ。』
妻はすぐ看護師さんに吐くための容器をお願いしましたがそれと同時に私にビニール袋をくれました。
私はビニール袋を手に取った途端、吐いてしまいました。
吐いたと同時位に今度はこれまた激しい腹痛に襲われました。
それはそれは辛い腹痛でした。
『一体どうなってしまったのだろう。』
私は不安で不安で仕方がありませんでした。
そしてその日の事はこれ以降、全く覚えていません。
造影剤の副作用だと知る
気が付くと病室が変わっていました。個室に移されていました。隣には妻が心配そうに私を見ていました。
私の異常な体調も落ち着いたようで、普通の毛布だけにしてもらいました。
『良かった。意識が戻って。でもあんなに急に体調が変わるなんて絶対におかしいよ。検査で一体何があったの?』
『俺にも良く分からない。造影剤を3回入れて検査しただけだから。』
『えっ?!造影剤を3回も入れたの?あの先生、一体何を考えているの?!お父さんにもしもの事があったら絶対に訴えてやる。』
私は当時、造影剤がどんなものか良く分かっていませんでしたが、元看護師の妻からすると造影剤を【3回】も人体に注入する事の怖さと副作用の恐ろしさを良く分かっていたのだと思います。
私はその時初めて、【薬の副作用の怖さ】を経験しました。
薬ってこんなに怖いものだったのだと素直に思いました。
そして検査が終わった時、妻にタバコを吸いに行くのを止めてもらって本当に良かったと思いました。あのままタバコを吸いに行っていたらと思うと、胸をなでおろす気持ちでした。
- ⇒次ページ 30:病室に幽霊?オバケ?!
- 闘病記年表に戻る